2007年03月30日

高木彬光『密告者』(光文社文庫)



久々に高木彬光の推理小説を読んだ。高木彬光といえば、今までは神津恭介ものしか読んでいなかったが、この『密告者』の探偵は、検事・霧島三郎である。

内田康夫に比べると、高木彬光はいかにも社会派という感じである。この『密告者』は当時(1965年頃)はやっていたという産業スパイ物であり、しかも検事が探偵役なので、自ずと現代社会のこころのようなものが描かれている。

しかも本格ミステリである。アッと驚く結末にも、内田康夫小説に時々感じるような、不自然さがない。なるほどね! という感じだ。推理小説独特のスリルとサスペンス満ちた作品だった。

気軽な気分でスラスラ読めて、日本各地を案内してくれる内田小説もいいが、こういった少し重い社会派推理小説も非常に面白いと改めて思った。高木彬光の検事・霧島三郎シリーズのみならず、松本清張や森村誠一作品も、どんどん読んでいきたい。
posted by 寄筆一元 at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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