今朝、現代社のHPで、昨日『学城』が出たことを知った。昨日出たのだから、ひょっとして今日届くのではないかとの期待を抱いた。それにしても、ZA-KHEMの文字が消えているのが気になった。
そうこうしているうちに、午前中に届いた。実物を見てみると、やはりZA−KHEMの文字がない。表紙には、「学城」という文字の背景にDAS REICH VON WISSEN SCHAFT(「学問の王国」という意味か?)の文字が。
悠季真理氏による「編集後記」によると、「『弁証法はもやは常識』として次のレベルに昇っていくことにした」とある。つまり、弁証法の発展史としてのZA−KHEM=ゼノン・アリストテレス−カント・ヘーゲル・エンゲルス・三浦つとむはもう卒業ということだろう。それにしても、一度もZA−KHEMの意味を説かないのはいかがなものか、とか思ってしまわなくもない。熱心な南郷信者なら、わざわざ説かなくても分かるだろう、との思惑か?
パラパラと眺めてみると、p.70の「図2」、やはりそう来たかという感じだ。瀬江千史、畏るべし。僕が南郷学派で南郷継正を超える可能性が一番あると思っている、語学の達人と論理能力の達人の媒介的統一(?)たる悠季真理、実は僕が勝手に設定した、僕の最大のライバルである。すなわち、僕はやはり、どうしても哲学への憧れが捨てられない。
前から分かっていたが、南郷継正、弁証法の復興者=カントや、弁証法の達人=ヘーゲル・マルクス・エンゲルス・三浦つとむをはるかに凌駕している。学派を総括ならぬ統括している様は、見事としかいいようがない。ちなみに、僕は岩波書店の古代ギリシャ関係の誤訳を読んだことがない(念のためにいっておくと、岩波書店の翻訳文が誤訳ではない、などと主張しているのではなくて、そもそも岩波書店の翻訳文を読んだことがない、というだけのこと)。全集第7巻は、もう既に原稿ができているようだが、第3巻の上梓を強く望む。
P.S.
どうでもいい(ということもないが)が、『弁証法はどういう科学か』は絶版になるのか? 現行の講談社現代新書版より、初版の方がいいのか?